泡盛の製造工程
原料はお米です。主にタイ米を使用します。

①洗米及び浸漬
原料米を回転ドラムに入れ、米の表面に付いている細いほこりや雑菌などを綺麗に取り除き、米の中まで柔らかくするため水を充分に吸わせます。

②蒸米
ボイラーの蒸気を回転ドラム内の米に吹き付け蒸します。 蒸米は、米に含まれるデンプンを黒麹菌が糖化しやすくするために行います。 その蒸米に黒麹菌を加えて一晩保温し、一次麹米を作ります。

③製麹(黒麹菌の種付け)
菌糸の伸ばし具合を抑えた若麹タイプ、逆に米の芯まで菌糸をしっかり食い込ませる老麹(ひね麹)タイプなどがあり、酒造所によって、あるいは造る銘柄によってそれぞれ特徴のある米麹づくりが行われます。
また、使用する黒麹菌も、アワモリ菌、サイトウイ菌の2種類が主流ですが、2つを混ぜて使っている酒造所もあるようです。さらに、最近では、古酒にする際に香り成分をより多く生成する黒麹菌の研究も進められています。
基本的に製麹は約2日(40時間程度)が一般的なようですが、中には3日麹(約70時間)というつくりをしている酒造所もあります。

④仕込み(もろみ)
一般に泡盛101号という酵母が用いられます。
近年は、花酵母、吟香酵母、黒糖酵母、マンゴー果実酵母など、さまざまな酵母を使って、味わいに特徴を持たせる工夫をしている銘柄も発売されています。
また、もろみをアルコール発酵させる際の温度管理も季節に合わせて発酵期間等を調整したり、低温で少し長めに発酵させているところもあります。

⑤蒸留
使用する蒸留器は単式蒸留器です。

⑥貯蔵及び熟成
蒸留直後の泡盛のアルコール度数は50度前後。それに割水をして度数調整し、熟成させます。熟成は、基本的にステンレスタンクで行いますが、中には甕、ホーロータンクなどを用いる酒造所もあります。熟成3年未満の、いわゆる一般酒でも、だいたい半年から1年は熟成させてから、割り水をして度数を調整し、容器に詰めます。